ビオチン治療法に関するよくある5つの質問

前橋賢医師の論文と著書によって拡められた「ビオチン治療法」ですが、医療現場では賛否両論が入り乱れる治療法です。

医学会では科学的根拠が薄いとされるこの治療法に対して、筆者は妄信することはありませんが、否定はせず、自身の治療に取り入れています。むしろ、すべての掌蹠膿疱症患者はビオチン治療法を取り入れるべきだと考えています。

理由としては、ほとんど副作用がないこと(少数例で、消化器症状が認められることがある)、皮疹の治療に取り入れられる一般的な治療法であることが挙げられます。

ただ、インターネット上で掌蹠膿疱症の治療法はこの「ビオチン治療法」をおいて他にないという記事をよく見かけることが多く注意を促したいです。

このサイトでも何度か書いているのですが、ビオチン治療法で掌蹠膿疱症が必ず治るというのは嘘か無知だと考えます。

このページではよくある質問を大きく5つにまとめて紹介します。
ビオチン治療法を自身に取り入れている方にご参考になればと思います。

信じてもらうための挑戦―掌蹠膿疱症は「治る」病気です

信じてもらうための挑戦―掌蹠膿疱症は「治る」病気です
2008/4 前橋 賢(著)

Q1:根本治療なのか?

A1:根本治療とは言えない。

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当然ビオチン治療法が有効なのは、ビオチン不足が原因で掌蹠膿疱症を発症する場合です。
掌蹠膿疱症自体、その関節原因は免疫機能の異常です。
※具体的に説明すると、ヘルパー細胞が過多でサプレッサー細胞が少ないという状態による免疫亢進です。(「体の中では何が起こっているのか?」に詳しく説明しています。)
免疫機能異常は、ビオチンが不足すること以外にも、例えば扁桃病巣や歯性病巣、または金属アレルギーなどでも起こります。
そのため、ビオチン治療法が根本治療だと断言することはできないと筆者は考えています。

Q2:即効性があるのか?

A2:即効性はない。

Q2:即効性があるのか?

前橋賢氏の『信じてもらうための挑戦―掌蹠膿疱症は「治る」病気です』の中でもはっきりと記述されていますが、3年が治療期間の目安となっています。
ビオチン治療法を始めて数カ月で治ると信じ、それ以外の治療をしないと完治まで数年単位となるでしょう。

Q3:治療に必要なビオチンの適正量は?

A3:通常量より多目の量を半年以上

Q3:治療に必要なビオチンの適正量は?

ビオチンは医師の処方によるものを前提として書きますが、通常量より多く一日1日9mg – 12mgというケースが多いようです。5mg~15mgを処方する病院もあるようです。このように通常量より圧倒的に多いビオチンを服用することから、ビオチン治療法を『ビオチンの大量療法』という医師もいるようです。

筆者は、ビオチン治療法を取り入れた当初1mgを一日3回に分け、合計3mgを一日のうちに処方されていましたが、掌蹠膿疱症の治療に有効であるという量には全く足りていなかったので、担当医に伝えて、上述の量まで増やしてもらいました。

服用する期間については、症状によって個人差はあると思いますが、最低半年以上という医師が多いです。有効だったという報告事例でも半年以上という記述がありました。

Q4:ビオチンならサプリメントでも良いのか?

A4:注意が必要。医師の処方のものを推奨。

A4:注意が必要。医師の処方のものを推奨。

これは本当に多くの患者さんが、誤解していると思います。
「治療法-対症療法-ビオチン治療法」のページでも記述しましたが、以下の点を改めて引用します。

ビオチンはサプリメントの場合、腸内での吸収を妨げるビタミンも含有している場合があり、全く薬として機能しないことがあるとのことです。
※前橋賢医師の著書でも断言的に書かれており、他の情報ソースでも同じことが多く言われています。
※ビオチンはその発見当初からビオチン商法と揶揄され陽動作戦としてビジネスに利用されてきた歴史があるので注意です。

市販のサプリメントで掌蹠膿疱症を改善しようとしない方が良い

掌蹠膿疱症は難病で、まだ、しっかりとした治療法が確立しているとは言いがたいのが現状です。

医師も状況をみながら「ビオチン散」などの薬剤を渡し、経過を観察して量を調整していきます。自分の裁量で市販のサプリメントで改善しようと試みると、下手したら逆に状況を悪化させかねません。

また、市販のサプリメントには目的の成分以外にも様々な成分が入っています。成分同士の相互作用や、多剤との副作用などもあります。掌蹠膿疱症の場合は、自分の裁量で市販のサプリメントを使うのではなく、必ず医師とともに改善を目指していきましょう。

出典:ビオチンの科学根拠に基づく効果と活用法

Q5:ビオチンだけ服用すれば良いのか?

A5:必ず活性酪酸菌生剤とビタミンCと一緒に

掌蹠膿疱症の治療(ビオチン治療法)

これも多くの患者さんが、間違って理解していることです。
そもそも掌蹠膿疱症の治療法としてのビオチン治療法は前橋賢医師の『信じてもらうための挑戦―掌蹠膿疱症は「治る」病気です』で書かれている内容がルーツであり、論文で発表されたものです。それ以外は掌蹠膿疱症の治療としての「ビオチン治療法」とは異なるという理解をしましょう。

活性酪酸菌生剤(商品名:ミヤ-BM)を一緒に服用する理由は、ビオチン欠乏の元凶となる悪玉菌を腸内から排除し、善玉菌優勢にすることです。
ビオチンを服用しても、腸内が悪玉菌優勢ではビオチンが悪玉菌のエサとなってしまい悪循環に陥ると前橋賢医師は書いています。

よくインターネット上で活性酪酸菌生剤(商品名:ミヤ-BM)以外のものを紹介しているページを見かけますが、前橋賢医師の「ビオチン治療法」とは異なります。また、活性酪酸菌生剤(商品名:ミヤ-BM)以外の整腸剤である乳酸菌生剤やフェカーリス菌生剤はビオチンを逆に餌とするため注意が必要とのことです。

なお、処方にビタミンCを加える理由はビオチンの免疫機能の改善を促進する目的です。

いかがでしたでしょうか?

今回は患者さんから本当によくお問い合わせをもらう質問に対して理解しやすいようにまとめてみました。

すでにビオチン治療法を取り入れている方にも、これからの方にもご参考になれば幸いです。

詳しい解説については治療法-対症療法-ビオチン治療法のページで詳しく書いていますのでこちらもご参考にしてください。